SPI REPORT
エスピーアイのクライアントの大半は、次期広告総予算について「支出可能額設定法」、「売上高対比百分率法」、「競争企業対抗法」のいずれか、もしくは複数の方法を併用して決定していると考えられます。また、それらによって決定された広告総予算を、前年予算を参考に各ブランドへと配分する方法で、各ブランドの広告予算を決定しています。
近年、上記のような各ブランドの広告予算の決定方法から、広告投資全体の費用対効果(ROI)を向上させるための戦略的な予算決定方法へとシフトしよう、という広告主が多く見受けられるようになりました。今回は、SPIが分析したROI(費用対効果)最適化のための各ブランドへの最適広告予算配分プロセスの一例をご紹介いたします。
家庭用品メーカーX社では、広告投資のROIを高めるための最適な配分(ブランドミックス)を必要としていました。各ブランドは、商品特性、競合他社の商品、気候など様々な要因からの影響を受け、同じ量の広告投資でも、それに対する反応は全く異なっていました。SPIではまず、計量的な分析手法を用いて、それらを考慮したブランド別の最適投下量を分析しました。
[商品別投下量による売上増加数の検証例]
次に、これらのブランド別の広告投下量と売上増加の関係性を基に、数パターンのシミュレーションを行い、ROIを最適化させるブランド・ミックスを導出しました。
[ブランド・ミックス・シミュレーション例]
ここではパターン別の最高売上予想と最低売上予想を見比べ、リスクとリターンを考慮したブランド別の予算配分の参考資料としました。クライアントにおいてはこれらの資料を基に、各ブランドの詳細な販売戦略を含めて総合的に判断し、最終的な意思決定を行いました。
今後は、シミュレーションと実際の売上結果を比較分析することにより、クライアントの売上拡大およびROIの向上に貢献して参ります。
文責:エスピーアイ
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