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SPIINDEX(TVスポット市場平均コスト)の変動要因分析 2010年1-6月対2009年1-6月

*(スポット売上=東阪名合計、GRP・CM秒数=東阪名世帯数加重平均、を使用)

1. SPIINDEX(TVスポット市場平均コスト)の推移

2010年1-6月は2009年1-6月に対し、3地区合計では3%程のインフレとなった。*図1参照
SPIINDEX(TVスポット市場平均コスト)は、
スポット売上 ÷ スポット15秒世帯GRP
で算出される為、この2つの変動要因を分析し、変動要因を明らかにしていく。

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2. SPIINDEXの変動要因: スポット売上とスポット15秒世帯GRP

東阪名合計で、2009年1-6月に対し3%程値上がりした。*図2参照

・スポット売上 ・・・104%(4%上昇)*図2参照
・スポット15秒世帯GRP ・・・101%(1%増加)*図2参照
              →「売上増加によるインフレ=4%」を1%減少させた
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3. SPIINDEXの変動要因: スポット15秒世帯GRPの内訳

スポット15秒世帯GRPは、「スポット視聴率(15秒当たり)」と「スポット総放映秒数」により変動する。

・スポット視聴率(15秒当たり) ・・・96%(4%減少)*図3参照
・スポット放映秒数 ・・・105%(5%増加)*図3参照
   ↑
番組CMからスポットCMへの移行、
総CM放映秒数の増加、
の両方が確認された。
長期の固定費となる番組CMが売れ残りスポットへばらされた事、スポット売れ行き好調の為各局がスポットCMスペースを増やした事、が理由であると推測される。
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4. 総括

2010年1-6月のSPIINDEXは、対2009年1-6月で3%程増加しているが、その原因は以下の通りであった。
2009年1-6月に対し、

  • + スポット売上: 4%増加
  • + スポット15秒世帯GRP: 1%増加(売上増による4%インフレを1%押し下げた)
  • ♦ スポット視聴率: 4%減少
  • ♦ スポット総量: 5%程増加(提供番組枠減少、総CM枠の増加、が原因)

→→→スポット単価は値上がりしているものの、視聴率はむしろ減少しており、実績時点のスポットコスト効率が大きく悪化していると推測される。 購買単価が適正か、スポットGRP実績は予定分を確保できているのか、より一層事後検証の必要性が高まってきていると言えるだろう。

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