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テレビスポットCM単価“SPIINDEX”の推移と今後の予測
エスピーアイミニコラム:CCS‐第3弾<誰がターゲットなのか>

【Ⅰ】テレビスポットCM単価“SPIINDEX”の推移と今後の予測

1. 2012年9月までの短期予測(対前年同時期%)

2012年9月は、2011年9月とほぼ同程度の実績CM単価となると推測される。

2. 2012年3月までの結果(対前年同時期%)

2012年3月のGRP単価は前年同月に対し、東阪名平均で約4%値下がりとなった。
スポット売上は2011年3月よりも更に伸びたが、TV視聴率好調により総GRPが上昇した為、結果として実績GRPベースでの単価は値下がりとなった。
つまり、もし購買GRP単価が上昇している場合、その上昇幅以上に世帯GRP達成率が伸びていなければならない、という事である。

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【Ⅱ】SPIミニコラム

弊社アナリストによる「SPIミニコラム」、第6回目となります。
新シリーズ「CCS」第3弾は、「誰がターゲットなのか」です。

<CCSによるクロス集計:「誰がターゲットなのか」>
CCSとは、Consumer Connection Studyの略で、弊社エスピーアイが保有する「独自の消費者中心のシングルソース調査」です。
前回までに、簡単な定義/サンプル数、設問項目、等をご紹介しました。
今回は実際にCCSによる分析を、クロス集計にて行ってみたいと思います。

CCSによるクロス集計:「誰がターゲットなのか」
コミュニケーション活動の中でもっとも重要な分析のひとつが、「ある“A”という商品を売る時、誰がターゲット=購買層なのか」を探る分析です。
ターゲットを絞らなかったり絞り間違えたりすれば、限りある広告予算を投じて「“A”という商品を買わない人」にもコミュニケーションし続けるという、非常にコスト効率の悪いコミュニケーションになってしまいます。
ですが、CCSを使用することにより、「誰が商品“A”の潜在的購買層なのか」を導き出し、数学的に把握することが可能になります。

さて今回は、昨今話題の「携帯電話アプリケーション(携帯アプリ)」について、いったい誰がメインユーザーなのか、を分析してみたいと思います。
つまり、携帯電話アプリの購入層を焙り出してみる、という事です。

CCSを実際に使用してみましょう。
表頭に、ベースとなる質問項目を設定します。
---下記の携帯電話に関する行動のうち、あなたが普段おこなっているのはどれですか?
---「モバイルアプリケーションをダウンロードする」(「はい」と答えた人を設定します。)
そして表側に、消費者を分類する項目を設定します。
---男女別、年代別、及び「スマートフォンuser」「スマートフォン以外user」を設定してみます。
男女別・年代別、及び使用携帯電話、によってどのような結果が出るでしょうか。

下記は、携帯電話アプリを良くダウンロードする人、「はい」と答えた性年齢別の比率です。
男15-19才=17%
男20-34才=22%
男35-49才=23%
男50-64才=10%
女15-19才=22%
女20-34才=22%
女35-49才=12%
女50-64才=5%
男性は、15-49才は、携帯アプリuser層であり購買層、だと言えそうです。
女性は、15-19才と20-34才は2割以上が「はい」と答えましたが、35-49才は12%、50-54才は5%にとどまりました。女性は34才以下が、携帯アプリuser層であり購買層、だと考えられます。

ですので、携帯アプリのuser/購買層は、性年齢別では「男15-49&女15-34」、と定義する事ができるでしょう。

続いて、では、スマートフォンuserか否か、を絡めた分析をしてみましょう。
CCS調査対象全体で見ますと、日本人全体では、
スマートフォンuser=20%
スマートフォン以外user=62%
とまだまだスマートフォンuserは少ない事が解ります。

しかしながら、携帯電話user全体の中で、携帯アプリダウンロードを良くする人は、
スマートフォンuser=47%
スマートフォン以外user=12%
と、圧倒的にスマートフォンuserなのです。

ここから見える事は、大枠のターゲットは「男15-49&女15-34」と考えつつも、やはり行き着く所は「男15-49&女15-34の、スマ-トフォンuser」だという所でしょう。
ターゲット=「男15-49&女15-34」といっても、「携帯アプリを良くダウンロードする人」の中の20%程度しかおらず、またその母数が大きいスマートフォンuserもまた全体の20%程なのですから。

次回は、
「ターゲットにはどのようなメディアを使いコミュニケーションしていけば良いのか」
について、引き続きCCSを実際に使用して分析していく予定です。


文責:小久江士郎(シニアコンサルタント)

より詳細な情報をお求めの方は、spiindex@spi-consultants.netまでご連絡下さい。

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