SPI NEWS

テレビスポットCM単価“SPIINDEX”の推移と今後の予測
エスピーアイミニコラム:mROI分析~”SYNTHESIS”‐第2弾<mROI分析の手法>

【Ⅰ】テレビスポットCM単価“SPIINDEX”の推移と今後の予測

*下記手法にて分析しています。
・当月含む前12ヵ月移動平均値(季節性・短期影響を省く為)
・「対2008年1月(リーマンショック影響の直後)」比

1. 過去結果(2008年頭から2012年7月までの推移)と、短期未来予測(2013年1月まで)

2012年に入り(震災の反動が影響した4・5月を除き)大きな値上がりとはなっていないが、2012年末から2013年初頭に向けて、やや上昇する可能性がある。

0036-1.png

【Ⅱ】SPIミニコラム

弊社アナリストによる「SPIミニコラム」、第10回目となります。
シリーズ「mROI分析~”SYNTHESIS”」第3弾は、「正確なデータ」です。

<mROI分析~”SYNTHESIS”:「正確なデータ」>
mROI分析には、的確な手法が必要なのは勿論ですが、データが正確でなくてはいかなる手法を用いても“信頼できる”結果は算出されません。

正確なデータとは?
必要なデータとは、おおまかに5つに分かれます。

  • 目的変数となる“ゴール”のデータ(売上、入電数、認知率等)
  • 広告出稿データ
  • マーケット需給変動等の外部要因データ(天気、消費動向)
  • クリエイティブパワーデータ(CM素材の好感度等、但し放映量に寄らない純粋なクリエイティブパワーデータ)
  • 競合出稿データ

この中で、1・2は各広告主が所有しているデータが最も正確でしょう。
3については公表データにての代用ができます。
正確なデータ取得が難しいのは、4と5ではないでしょうか。

「4、クリエイティブパワー」は自社内でのクリエイティブテスト等があればそれを使えますが、実行している企業はそれ程多くはありません。
そこでSPIでは、信頼できる外部データ会社を選定し、必要に応じてデータ購入を行う事で、「クリエイティブパワーを加味したmROI分析」を可能としています。
今迄多くのmROI分析は、クリエイティブパワーを加味しないものでした。しかし、皆様ご存知の通り、同じCMでも“印象に残る”モノとそうでないモノが存在するので、クリエイティブパワーを加味した分析を行う方がより良い結果を導き出す事ができるのです。

「5、競合出稿データ」もまた、正確なデータ獲得が非常に困難です。
しかしながら、当然「同じマーケット内の同じ消費者」に向けて競合がどれだけ広告活動を行っているかは、自社の売上にも影響する事は明快と言えるでしょう。
SPIでは、外部データと継続契約しており、6媒体(TV・雑誌・新聞・web・ラジオ・交通広告)全てで“広告主別”“銘柄(ブランド)別”にて、競合出稿データを取得する事ができるのです。これにより、競合出稿の影響も加味した、純粋な「投資額に対する、各広告出稿のビジネス貢献度」を計る事が可能となっています。

この「5、競合出稿データ」を取得できるメリットには続きがあります。
SPIでは、もし依頼主が“競合他社のゴールデータ(売上等のposデータ、もしくは認知率・購買意欲率等)”を持っていた場合、「競合他社のmROI分析」も行う事ができるのです。
どうやって競合他社の広告出稿額が解るのか?それは、「広告出稿量データ」に「各広告別の単価」を掛け合わせる事で算出できます。SPIでは、TVや雑誌等の媒体に関して、独自の“マーケット平均コストベンチマーク”を持っており、これにより“リアリティのある”競合広告出稿金額を導き出す事が出来るのです。

では、競合のmROI分析を行う意義がどこにあるのでしょうか?
それは、自社結果と比較する事で、競合との差異、競合が効率良く運用しているメディアについての運用方法を把握し、それを自社へ応用する事ができるという所です。
例えば、自社の結果は「webの効率が悪い」となり、競合は「web効率が良い」となったとします。その場合、自社と競合のweb出稿状況詳細(使用サイト、出稿時期、出稿パターン等)を比較し把握する事で、
・どういうサイトを使用し
・どの時期に出稿し
・どんな出稿パターンにすれば
Web効率が改善するのか、具体的なexecutionアイデアまで落とし込む事ができるのです。

このように、各種「正確なデータ」を使用する事で、mROIの精緻化は勿論の事、結果から導き出される改善方法の具体案まで、より良いものにできる事をご理解頂けましたでしょうか。

次回は引き続きmROI分析に重要な要素、3つ目の「マーケティング/メディア/広告購買への知識」についてご説明する予定です。

文責:小久江士郎(シニアコンサルタント)

より詳細な情報をお求めの方は、spiindex@spi-consultants.netまでご連絡下さい。

<本レポートの引用・転載・使用に関する注意事項>

  • 掲載レポートは当社の著作物であり、著作権法により保護されております。 本リリースの引用・転載時には、必ず当社クレジットを明記いただけますようお願い申し上げます。
    (例:デロイト トーマツ エスピーアイ株式会社の分析によると…)
  • 記載情報については、弊社による現時点での分析結果・意見であり、こちらを参考にしてのいかなる活動に関しても法的責任を負う事はできません。
一覧ページへ戻る