SPI NEWS

2018年2月号:テレビCM購買価格、地上波キー5局、2017年12月迄
結果と2020年序盤迄の長期推移予測

いつも「エスピーアイニュース」をお読み頂きまして誠にありがとうございます。

企業のマーケティング・広告宣伝活動における費用/価格/投資対効果についての、測定/ベンチマーキング/透明化/最適化、を使命とする株式会社エスピーアイは、独自に保有する「SPIINDEX(弊社独自保有の「地上波キー5局“テレビスポットCM市場平均価格ベンチマーク”」)」を基に、“テレビスポットCM購買価格、地上波キー5局”について下記の分析を行いました。

  • (1)テレビスポットCM市場平均価格、最新市場概況(2017年12月迄確定値)
  • (2)テレビスポットCM市場平均価格、今後の予測、2018年以降2020年序盤迄
SPIINDEXとは:
テレビスポットCM市場平均価格ベンチマーク(テレビ地上波キー5局)
ベンチマーク(地上波キー5局テレビ)

公表データ×エスピーアイ独自datapool、により構築
分析結果は下記の通りです。

なお公表している本分析は、地上波キー5局系列テレビスポット地区/局全体の合算数値、および季節性を除去した傾向値、となります。
内訳としては、32テレビ地区/約110局テレビ局別、各広告主・ブランド別、時期・月別、等により異なる傾向を示しています事を御注意下さい。

2018年4月以降「録画再生CM視聴=C7」が一部地区で取引通貨となりますが、あくまで本分析は「リアルタイム視聴率コスト=C7抜き」前提で実施しています。

(1)テレビスポットCM市場平均価格、最新市場概況(2017年12月迄確定値)

2017年間トータルでは対前年でほぼ上昇せず(図1)、2017年前半はインフレーション率が高かったが後半はダウンしており(図2)、2016年11月号・2017年10月号での予測の中間程の結果であった。

図1:SPIINDEX=テレビスポットCM市場平均価格ベンチマークの推移【年別】
図1
SPIINDEX=テレビスポットCM市場平均価格
ベンチマークの推移【年別】
図2:SPIINDEX=テレビスポットCM市場平均価格ベンチマークの推移【月別】
図2
SPIINDEX=テレビスポットCM市場平均価格
ベンチマークの推移【月別】

(2)テレビスポットCM市場平均価格、今後の予測、2018年以降2020年序盤迄

弊社保有「SPIINDEX」と「TOPIX(東証株価指数)」の関連性から独自統計分析手法を用いて予測を実施した。なお、「2007年から2013年中盤迄」と「2013年終盤から直近」で統計モデルの当て嵌まりが異なる為(図3)、前回2017年10月号分析から「2013年終盤から直近」において当て嵌まる統計モデルを採用した(図4)。

2017年中盤でインフレーション鈍化が見られたが、2018年は前半が昨期同水準や若干ダウン/後半でやや盛り返し、2019年頭から2020年3月頃(2019年度末)迄じりじりとインフレーションし、2020年4月(2020年度頭)で一旦頭打ちとの予測結果である(図5)。なお東京オリンピックが2020年7-8月に開催される事を鑑みると2020年4-8月辺りにピークが来るのは妥当と考えられる。

図3:SPIINDEXとTOPIXとの関係(2007年1月~2017年8月)
図3
SPIINDEXとTOPIXとの関係
(2007年1月~2017年8月)
図4:SPIINDEXとTOPIXとの関係(2013年10月~2017年12月=新分析手法)
図4
SPIINDEXとTOPIXとの関係
2013年10月~2017年12月=新分析手法)
図5:SPIINDEX傾向値予測分析結果、2018年2月時点
図5
SPIINDEX傾向値予測分析結果、2018年2月時点

● SPIINDEX傾向値予測分析、概念&手法

  • エスピーアイでは、「SPIINDEX」と「TOPIX(東証株価指数)」は、TOPIX先行値において、強い相関があると分析している(図3)。これは、TOPIXに代表される“企業の景況”が“将来の広告予算”に影響を与え、その需給のバランスがPIINDEXに反映されていると考えることができる。
  • 但し長期的にその関連性を統計手法にて解析すると、2013年終盤を境に関係性に変化があり(図3)、今回の「中期SPIINDEX傾向値予測分析」についてはより直近傾向を重視した「新分析手法」を用いている(図4)。なお、“「SPIINDEX」と「TOPIX(東証株価指数)」”の関係性変化については、下記理由があると考えられる。
    1. 経済状況

      2007年頭から2013年終盤迄は、サブプライム問題/リーマンショックによる世界経済不況とそこからの回復期で、景気動向と広告予算連動が比較的短く、且つ対前年比という考え方が強い。
      2013年終盤以降は、企業内部留保増や派遣社員増等に代表される通り、企業がより投資コストに対し慎重になっており、景気回復からテレビCM(広告投資)増へのプロセスにタイムラグが生じている。

    2. テレビCMや地上波キー5局の位置付け

      地上波キー5局テレビCMまだまだメディアパワーは強いが、視聴率ダウンやdigital広告の台頭により、相対的な投資メディアとしての重要性や位置付けが、少しずつ変化してきている。

  • この「SPIINDEXとTOPIXとの相関性」をベースとし、中期予測分析を実施している(図5)。

SPIINDEXは季節性を、TOPIXはノイズを、それぞれ統計モデルにより除去し、傾向値を採用。

詳細に御興味のある方はお問い合わせ下さい。

文責:大山紀子(広報担当/アシスタントアナリスト)、大場彩加(広報担当/アシスタント)、小久江士郎(シニアコンサルタント)

より詳細な情報をお求めの方は、spiindex@spi-consultants.netまでご連絡下さい。

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