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テレビスポットCM単価“SPIINDEX”の推移と今後の予測
エスピーアイミニコラム:TVCM購買効率評価の、評価基準とは?‐第2弾

【Ⅰ】テレビスポットCM単価“SPIINDEX”の推移と今後の予測

1. 2012年5月までの短期予測(対前年同時期%)

2012年5月は、対2011年5月では10%以上インフレと予測しているが、2011年5月は震災の影響で10%以上値下がりしており、このポイントに対して10%程値上げ、という事である。
2012年5月SPIINDEXは、実質的には2年前(2010年5月)と同レベル、と予測される。

2. 2011年11月までの結果(対前年同時期%)

2011年11月のGRP単価は前年同月に対し、東阪名平均で約3%値上がりとなった。

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【Ⅱ】SPIミニコラム

先月からスタートした、弊社アナリストによる「SPIミニコラム」。
前回に引き続き、「TVCM購買効率評価の、評価基準」についてお届けします。

<TVCM購買効率評価の、評価基準とは?‐第2弾>
前回は、「TVCM(スポット)購入における評価基準、項目例」について列挙させて頂きました。 今回は、数多くある「項目」に、どのような考え方で「ウエイト付け」を行っていけば良いのか、をご紹介したいと思います。

■購買単価
評価基準としては、対SPIINDEX、対昨年同時期、等が考えられます。
重要なのは、「対マーケット平均での値付け」「対昨年同時期での値付け」どちらを重視するのか、という所です。
結論としては、どちらが良いという事ではなく、各広告主が、
・代理店/局とどういった取り決めを行っているのか
・どのような対代理店/局戦略をもっているのか
・社内プロセスを考えた時、どちらの方が説得力が高いのか
という項目を加味して、どの基準で評価していくかを決めるべき、となります。

例えば、「対マーケット平均での値付け」を重視した場合、マーケットが対昨年10%インフレしていれば、「昨年より5%高値」でも“良い評価”になります。 これでも社内外へ「妥当である」との説明ができるのか、これは各広告主の社内状況にも大きく左右されると言わざるを得ません。

■質(アクチュアル)
一般的には、世帯達成率・Aタイムシェア・ターゲット含有率、等が項目とされます。
が、一概にどの項目を重視すべきかは、各広告主の事情と、その項目の重要度を分析により裏付けておく事、が必要となります。

例えば、広告主AのメインTVCMは「大学生・20代社会人向けアパレル商品 + 店頭週末セール品」訴求、だったとします。
この場合、上記項目の他、「木金土GRPシェア%」を設定するという手段も考えられます。(週末セールへの呼び込みが必要な為。)
また、Aタイムシェア%は評価対象なものの、それ程重視する必要は無い=ウエイトは低くて良い、のではないでしょうか。 (大学生・20代社会人は、Aタイムよりも深夜帯の含有率が高い可能性があり、AタイムCMによる“メジャー感”訴求もそれ程必要無いと考えられる。)

これらの例からも解るように、色々な状況、その数値をどう使うのか、によって、どの指標を採用するのか、指標目標値はいくつが妥当なのか、 各指標のウエイト付けはどうするのか、が大きく異なり、かつその設定は非常に重要、という事がお解り頂けたかと思います。

次回は、これらの指標&数値設定を行う上で、どのような考え方が必要なのか、に踏み込んでレポートしたいと思います。

文責:小久江士郎/Senior analyst

より詳細な情報をお求めの方は、spiindex@spi-consultants.netまでご連絡下さい。

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